2009.01.05

新しいナブルス通信:「とうとうガザへの地上侵攻が!2」

ナブルス通信の続きです。情報や文章がいろんな場所に出たものと重複しているのはお許しください。

***転送歓迎***
○○○ナブルス通信 2009.1.05号○○○
とうとうガザへの地上侵攻が!2
http://www.onweb.to/palestine/
Information on Palestine
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>◇地上侵攻の犠牲者がどんどん増えている

前の通信を作り終えた時点で、一昨日の地上侵攻開始からの犠牲者が最低52人と増加しています(7人の子どもと2人の女性を含む)。負傷者はわかっているだけでも182人。そのうちの26人は子どもです。犠牲者が出ているのは、北のベイト・ラヒヤ、ガザ市内、ガザ中央部、南部のラファと、ガザ全域に及んでいます。なかには、暖を取り、料理をするための薪を拾いに行って、父親と3人の息子、そして従兄弟が殺されたという話もありました(アル・メザン人権センター調べ)。

爆撃が始まって3日目の29日に、イスラエル・ハアレツ紙の良心的な記者、ギデオン・レヴィ氏は「私はイスラエル人が人道的にも道徳的にも一線を超え、合法性さえ失ったと思っています。イスラエルがガザで行っていることは、身の毛もよだつことで、何の正当化もされません」と語りました(「デモクラシー・ナウ!」動画より)。

その状況がさらにひどくなっているのです。記者たちも限られた場所しか取材を許されず、ガザの様子はガザにいる人が攻撃に耐えながら、電力不足と闘い、なんとか送ってきてくれています。ガザに残っているわずかな外国人からのレポートを送ります。(ナブルス通信)

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>◇「私たちはここに残る」
――外国パスポート保持者、ガザにとどまることを決意

2009年1月2日 ガザ
ISM(国際連帯運動)プレスリリース

イスラエルは外国のパスポート所持者に対し例外措置として、安全のためガザを離れることを許可しているが、ガザにとどまりパレスチナ人と運命をともにすることを選んだ外国人たちがいる。

アルベルト・アルケ(スペイン)は救急車に同伴して病院から報告を続けてきた。

「イスラエルはガザの人々に対して自分たちがおかしている罪を目撃されたくないのです。国際ジャーナリストや支援団体はここにはいません。ぼくらがガザを去ってしまったら、いったい誰が、ぼくたちが今、目にしているこの戦争犯罪を証言するのですか。

12月28日、ぼくは、ラマとハヤー・ハムダーンの二人の姉妹の瀕死の目を見つめました。ラマは4歳、ハヤーは12歳、二人はイスラエルのミサイルに殺されました。ぼくがそこに認めた彼女たちの人間性は、ぼくたちの人間性と何一つ違ってなどいない。ぼくたちの命は彼女たちの命より価値があるのですか?」
アルベルト・アルケ――国際連帯運動

パレスチナ系南アフリカ人のハイダル・イード博士は言った。

「これは歴史的瞬間だと思う。このガザの大量虐殺は、南アフリカで1960年に起きたシャープヴィルの大量虐殺と類似している。この事件の結果、アパルトヘイトに対するBDS[ボイコット、投資引き上げ、制裁]キャンペーンが始まった。

2009年のガザの大量虐殺は、イスラエルのアパルトヘイトに対するBDSの運動をより激化させるだろう。南アフリカのアパルトヘイトでは、BDSキャンペーンによってついにはネルソン・マンデラを監獄から解放することに成功し、のちに彼は、民主的かつ多人種的かつ多文化的な南アフリカ共和国の、初の黒人大統領となった。だから、イスラエルのアパルトヘイトに対するBDSキャンペーンも、すべての市民が平等に遇される一元的国家を生み出すにちがいない」

イード博士は、ガザのアル=アクサー大学の社会・文化研究の教授である。彼はまた、イスラエルに対する学術的・文化的ボイコットのためのパレスチナ・キャンペーン(PAGBI)の実行委員会のメンバーであり、「民主的一国家」 One Democratic Stateグループの創設メンバーの一人でもある。

ナタリー・アブー・シャクラ(レバノン)は語った。

「彼らはレバノンでも同じことをしました。でも、レバノンでは、激しく爆撃されたところもあったけれど、安全なところもありました。ガザでは、安全な場所などどこにもない。この人たちをどうして残して行けますか?生きるなら彼らとともに生きます。それができないなら、彼らと死をともにします」
ナタリー・アブー・シャクラ――国際連帯運動

「イスラエルが国際ジャーナリストの[ガザ立ち入りを]禁じているために、ガザの声はさらに押し殺されてきました。この地の現実を外の世界に発信することは、イスラエルによる攻撃の違法性に光を当てるために不可欠です。私たちは最近になって救急車に同伴するようになりました。医療従事者に対する攻撃を報告するためです。これはジュネーヴ協定違反です。苦しむ家族たちの姿を目にし、私もその苦しみを感じてきました。彼らをおいて出て行くことなどできません。すべての市民が、イスラエルの攻撃の前で身を守るすべがないのです。私たちはとどまって、ガザの人々に対するイスラエルの攻撃の本質をあばき続けるつもりです」
ジェニー・リネル――国際連帯運動

「イスラエルは、ガザを離れることができる者を決めているだけではありません。誰が入ることができるかも決めているのです。私は、家やモスクや大学が粉々に破壊されているのをこの目で見ました。市街地でミサイル攻撃がどれほど人々を恐怖に陥れているかも分かりました。死んだ子どもたちの姿も目にしました。家から30メートルのところをイスラエルが爆撃しているのに、家のなかに閉じ込められてしまった家族が叫ぶのも聞きました。ガザの人々、150万の人々すべてが、これらの違法な攻撃から逃れることができないのです。

私たちの命が彼らの命以上に大切であるなどということはありません。彼らが苦しんでいるかぎり、私たちはとどまります。彼らと連帯するために、そして、イスラエルが邪魔して外国のジャーナリストに公表されまいとしていることを報告するために」
エヴァ・バートレット――国際連帯運動

「ガザのパレスチナ人は、イスラエルが課している封鎖のせいで世界から孤立しています。今、私たちにはここを離れる機会が与えられましたが、ガザの人々にそのような選択肢などないのです。ガザの家族たちと連帯してここにとどまること、それはイスラエルの暴力がおぞましいまでに増大しているなかで決定的に重要なことです。
私は封鎖の影響をこの目で見ました。民間人に対して現在進行形で振るわれている暴力も見ています。私たちはイスラエルの違法な政策の犠牲者たちの側に立ち続けます」
シャロン・ロック――国際連帯運動

「イスラエルによって犯されている人道に対する罪を耐え忍んでいるガザの人々と連帯して、自分にはここにとどまる責任があると思います。ガザの全住民に対するこの物理的、心理的、政治的戦争を止めるために国際社会が行動しないのであれば、国際的監視者、ジャーナリスト、活動家がここガザにいなければならないのです。

私たちはこの目で見て、報告し、止めなければならないのです、どこであろうと、ガザの人々に対してイスラエル占領軍がおかしている戦争犯罪を。イスラエルは人道に対する自分たちの罪を目撃されたくないのです。でも、ガザの人たちは違います。彼らは言い続けています、「どうか、私たちの身に起きていることを世界に伝えてください、こんなことが起きるなんて信じられません」と。
彼らは最悪の事態となることを恐れています。誰もが脅え、恐怖に突き落とされています。私はここを離れません。イスラエル占領軍こそ国際法に従って、パレスチナを去らねばならないのです」
  エヴァ・ジャシウィッツ――自由ガザ運動

「エレツ検問所は国際監視員や医薬品をガザに入れるために開放されるべきなのであって、〔私たちを〕外に出すためではありません。私たちは、封鎖およびこの間の爆撃で死ぬ人たちをじかに見てきました。イスラエルの違法な軍事行動によって私は大勢の友人をなくしました。私たちはパレスチナ人と連帯し、この暴虐非道を報告し続けます。国際的監視者である私たちには、国際社会がイスラエルによるガザ攻撃の現実について知ることができるよう保証する責任があるのです」
ヴィットリオ・アッリゴーニ――国際連帯運動

国際人権活動家たちは、12月31日、イスラエルのミサイルでインターンのムハンマド・アブー・ハセーラと医師のイハーブ・アル・マスーンが殺害されてから、ガザ地区の救急車に同伴するという活動を続けてきた。国際活動家たちはマスーン医師が亡くなったとき、ベイト・ハヌーンのカマール・アドァーン病院にいた。

ガザにとどまっている人権活動家たち

アルベルト・アルケ(スペイン)、
エヴァ・ジャシウィッツ(ポーランド/英国)、
ハイダル・イード博士(南アフリカ)、
シャロン・ロック(オーストラリア)、
ヴィットリオ・アッリゴーニ(イタリア)、
ジェニー・リネル(英国)、
ナタリー・アブー・シャクラ(レバノン)、
エヴァ・バートレット(カナダ)

翻訳:岡 真理

Foreign passport holders in Gaza decide to stay
- “We will not leave”
January 2nd, 2009
原文:
http://www.palsolidarity.org/main/2009/01/02/foreign-passport-holders-in-gaza-decide-to-stay-we-will-not-leave/ ────────────────────────────────
>◇「連中はもうどんなことをしてもいいと思っている」

エヴァ・バートレット
エレクトロニック・インティファーダ/Live from Palestine
2009年1月3日

直前のF-16の爆撃で煙と土埃がもうもうと舞い上がる中、必死に避難する一家がいる。ジャバリヤのパレスチナ赤新月社(Palestine RedCrescent Society:PRCS)の救急車受付には、恐怖におののきながら家から避難する住民たちからの電話が殺到している。新しい年。新たなナクバ(大災厄)。でも、この光景は目新しいものではない。イスラエルは今またガザを爆撃し、世界はその横で、ガザをぐるりと囲んでいる電流の通ったフェンスや西岸地区を分断しゲットー化している壁とは無縁の、安全なフェンスの上にのんびりと座っている。のんびりと座って、これまでの長期にわたる封鎖でほとんど死にかけていたガザの人たちをイスラエルが次々と虐殺していくのを正当だと言っている。

今夜は救急車4台に同伴。昨夜は2台だった。救急車は、できたての瓦礫の山を巧みによけながら、縫うように、人為的に作り出されたゴーストタウンの中、明りのいっさい消えた道路(ガザ中の道が同じような状態だ)を走っていく。

こんなことはどう考えたってありえない、信じられない。皆殺しではないか。「連中はもうどんなことをしてもいいと思っている。気が狂いかけているんだ」と救急スタッフは言う。

家の残骸、モスク、学校、店の残骸。パニック状態で、死ぬのだけは免れようと避難する住民たちの姿がそこここに見える。前夜、またも多くの家が爆撃を受けて、今朝から、さらに大勢の人が避難を始めた。私も多くの残骸をまのあたりにした。今朝、イスラエル軍が撒いたビラに、集団的懲罰として北部一帯を爆撃すると書いてあり、住民たちはそれを信じた。今、ジャバリヤの複数のPRCSステーションにはどこにも明りはついていない。つい先ほど停電してしまったのだ。寒さと闇の中、戸外の爆裂音はいっそう大きく響きわたる。

砲撃で立ち昇る刺激性の煙が空気を汚していく。戦闘機と戦車とブルドーザーと戦艦で完全に包囲されているという感覚がどんどん強まっていく。ガザ攻撃の最新ニュースが流れる。ガザ市のパレスチナ・モスクの近くの孤児院が爆撃された。次はパレスチナ・モスクだと皆が口をそろえて言う。すでに少なくとも 10のモスクが破壊されている。今日のイブラヒーム・アル・マカドマ・モスクの爆撃で死んだ人は11人、怪我をした人は50人。死者も負傷者も果てしなく増えていく。

北西部からの、そして、この救急ステーションから遠く離れた東部からの救助を求める電話は、返事ができないままにやり過ごさなければならない。救急スタッフはICRC(赤十字国際委員会)経由でイスラエル相手に調整をしなければならない。なんと痛烈な皮肉だろう。占領者はガザから出る許可を与えず、占領者は侵攻し、その侵攻者は次々に人を殺し、重傷を負わせ、そして、あろうことか、自分たちが殺し、怪我を負わせた人たちを救急車が搬送する許可を与える権限まで持っているのだ。

信じられないという思いが続いている。重い爆発音とアパッチヘリのプロペラ音も、夜の闇に撃ち込まれる銃撃のスタッカートも、結末のわからないまま、どことも知れない標的を直撃したミサイルの炸裂音も、何もかもが、ただひたすら信じられない。

エヴァ・バートレットはカナダ人の人道活動家、フリーランサー。2007年、西岸地区の各地に8カ月、カイロとラファ・クロッシングに4カ月滞在。 2008年11月に第3次フリー・ガザ運動の船でガザに到着したのち、現地にとどまり、国際連帯運動(ISM)の一員として活動を続けている。現在、ISMメンバーは、救急車同伴活動を実施し、イスラエルのガザ空爆・地上侵攻の目撃証言を現地から発信している。

翻訳:山田和子
この文章は以下に掲載: http://palestine-heiwa.org/news/200901042326.htm

原文:"They know no limits now"
Eva Bartlett writing from the occupied Gaza Strip, 3 January 2009
http://electronicintifada.net/v2/article10106.shtml

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>◇Information 紹介したいサイト2 (すべて日本語です)

【ガザ全面攻撃の背景にある基本的なこと】

・タリク・アリ、「ガザの灰から」 ……国際社会の欺瞞、ペテンだったオスロ合意、無視された民主的選挙、ハマスの置かれた位置など、攻撃の背景に迫る。長文。
http://nofrills.seesaa.net/article/111941774.html

・サラ・ロイ、「もしもガザが陥落したら……」 ……ホロコースト・サバイバーの娘であり、占領下のガザの低開発状態を研究してきたハーバード大のサラ・ロイさんによるガザの封鎖状況についての詳細なレポート。攻撃される前のガザを知る上で必見の内容。長文。
http://nofrills.seesaa.net/article/111872671.html

【今回のガザ全面攻撃の裏側(イスラエルの動向)】

・「政争の具としておこなわれた計画的ガザ戦争」 ……「選挙のための人気取り」としての攻撃を、イスラエル政界の内部からさらに具体的に考察した文章。パレスチナ情報センター・スタッフノート。
http://palestine-heiwa.org/note2/200812300901.htm

・バラク・ラヴィッド、「6カ月前から極秘裏に準備が進められていたガザ全面攻撃」……イスラエルの有力紙、ハアレツに掲載された記事。ガザへの全面戦争は、ハマスのロケット弾攻撃に対する「報復」という、イスラエルが主張する言い分とは異なり、6ヶ月も前から周到な準備のもとに計画されていた。
http://palestine-heiwa.org/news/200901030059.htm

【ガザ全面攻撃を批判する視点】

・国連特別報道官、フォーク教授のステートメント ……この攻撃の前に、イスラエルによって入国を拒否された占領地(パレスチナ)における国連人権特別報告者 、リチャード・フォーク教授によるステートメント。簡潔に、イスラエル軍の国際法違反を指摘している。
http://nofrills.seesaa.net/article/112014475.html

・イスラエル政府に対する抗議声明……東京で12月30日に提出されたもの。大事なポイントがぎっしり詰まっている。ガザ空爆に抗議する12.30緊急行動参加者一同による。
http://0000000000.net/p-navi/info/news/200812310102.htm

・「虐殺の論理」……「Arisanのノート」。虐殺を引き起こしている根っ子にあるものを考える。
http://d.hatena.ne.jp/Arisan/20090104/p2

【停戦を求める署名】

・ラムゼイ・クラーク、ガザの即時停戦を求める国際署名開始……署名の内容、やり方などの詳細。
http://hope.way-nifty.com/a_little_hope/2009/01/post-d856.html

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>◇虐殺を止めるために声を届ける

【イスラエル政府に対する英文サンプル】(前回よりも少し長いもの)

Dear *******

I am writing you to protest the massive attack on Gaza citizens by the Israeli Forces, which started on 27th December 2008. Because of the attack, more than 400 people in Gaza were killed and more than 1000 people were injured so far. This is a massacre of Palestinians. I urge you to immediately stop such a horrible atrocity.

Sincerely Yours, 名前

(上記の英文の邦訳)

******さま

私は、2008年12月27日からイスラエル軍がガザ市民に対して行っている大規模攻撃に抗議するためにこの手紙を書いています。この攻撃により、現在まで400人以上のガザ住民が殺され、1000人を超す住民が負傷しました。これはパレスチナ人に対する虐殺です。このような恐ろしい蛮行をすぐにやめるように、訴えます。

敬具
名前

宛先: http://palestine-heiwa.org/misc/kougi.html
(*国防相Amir Peretzを、Ehud Barakに差し替えてください)

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>◇P-navi info 
[ボチボチ更新中。編集者ビーのblog。速報、インフォ、コラム]
http://0000000000.net/p-navi/info/

28日から連日アップしています。
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(編集責任:ナブルス通信 ) http://www.onweb.to/palestine/

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どうでもいい報告

コメント by :宮崎

月額500円までいきましたが、「朝日新聞」の購読をきょう終了させました。
イスラエルのプロパガンダを撒き散らして恥じないエルサレム支局(その他)存続に、少なからずも“貢献”している現実にやっと向き合えたためです。
惰性おそるべし(笑)。

かの地への無力感、募るばかりです。

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2009.01.05 (Mon) 22:11

号外!ついにガザ地上侵攻開始!イスラエル恐怖の市街戦へ突入

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2009.01.17 (Sat) 07:08

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