2007.07.10

パレスチナ法律家たち、緊急政府の正統性に異議

「メンバーの多くがパレスチナ憲法の草案に助力をした法律家グループが、現在の緊急政府を作る上で、法的な限界を超えてアッバス議長が行動しているという非難を出した」

ガザをハマスが掌握し、アッバス議長が統一政府を解散させ、緊急政府を作ってから1カ月が近づこうとしている。この緊急政府の合法性について、パレスチナ国内から公に初めて異議が出された(ハマスはずっと違法性を指摘してきたが……)。

ソースになっているIMEMCのニュースによると、異議を唱えている法律家の中には10年以上前から憲法(基本法)の草案づくりに助力をしてきたアニス・アルカシムとユージン・コトランが含まれているという。

これらの法律家たちは、基本法がアッバスにハニヤ首相の解任の権利は与えているが、議会の承認のないところで新しい内閣を指名する権力は与えていないと発表した。

議長(大統領)オフィスはこの件に関して何のコメントもしていないが、一方、ファタハのナザール報道官は、基本法が何度議長が緊急事態を発することができるか制定していないのをあてはめれば、現在の[緊急]政府はアッバス議長が必要とみなすだけ期限を延期できると述べている。

それに応じて、アルカシム氏はその理由付けに反対し、それでは容易に独裁の道につながってしまうと答えている。「彼らは大海を干上がらせ、山を築くのに最も薄っぺらい議論を探していることがはっきりしている。彼らは基本法の存在している基礎を破壊している」とカシム氏はロイター通信に語った。

パレスチナ憲法の条項では、現在の緊急政府は30日後にはパレスチナ評議会の3分の2の承認を受けることによって、正統性と権威を持ち、統治を続けることができることになっている。

Lawyers challenge legitimacy of emergency government. より)


[さて、評議会が開かれるのか、どうか。獄中にあるたくさんの評議員の意向はどう扱われるのか。そのへんが、一つの分かれ目になりそうだ]

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■ コメント&トラックバック (1 件)

コメント by :Old Liberalist

ネット上にパレスチナ憲法らしきものはたくさんあるのですが、どれが正式のものなのか、イマイチはっきりしません。

それらしきものを見ても、内容的にこれまた曖昧で、もうひとつはっきりしないのですが、大体次のようなことが書かれていました。

?@大統領には30日間の非常事態宣言の設定権限が与えられており、更に30日間の延長も可能だが、延長には議会の総議員の2/3の同意が必要とされる。

?A大統領には非常時や議会の休会期間中に法的効力を持つ決定や布告を出す権限があるが、これら布告等はその後最初に開催される議会において承認を受けなければその効力を失う。

?B大統領は首相の任命・解任権限を持つ。

?C首相および内閣は議会から信任を得なければならず、信任決議は総議員の過半数の賛成が必要。

?D非常事態宣言によっても議会を解散させることはできない。

?E議会は非常事態宣言後の最初の議会において非常事態宣言下で行われた全てのことについて調査する権限を持つ。

まだ色々ありますが、書ききれませんので、このくらいにしておきます。ただ、大体上記のことを総合して、アッバス大統領に30日間のフリーハンドが与えられるが、その後議会での緊急事態内閣信任が必要、という話になっているようですね。

しかし、内閣信任のために議会の2/3の賛成が必要という条文は、見当たりませんでした。

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2007.07.11 (Wed) 03:01