2007.06.05

包囲された難民キャンプに初めて記者が入る レバノン

武装グループが立て籠もり、レバノン政府軍が攻撃を仕掛けているレバノン北部のナハル・アルバレド難民キャンプに、初めてメディアのカメラが入り、内部の様子が報道された。アルジャジーラの記事から、引用。

「アルジャジーラはレバノン国軍とファタハ・イスラームの間の戦闘が行われているパレスチナ難民キャンプ、ナハル・アルバレドの内部からの映像を初めて放送した。映像はレバノン軍が砲撃を続けているさなか、火曜日にアルジャジーラのカメラマンによって撮影されたもの。

キャンプ内に入ったカメラマン、エリ・バフヤはたった1キロしか進むことができなかったと語る。スナイパーの存在が行く手を拒み、途中で立ち往生してしまったからだ。

カメラマンは建物がいたるところで破壊されていたと語っている。

『5人ほどの女性たちが野外に横たわっていました。家が破壊されてしまったからです』とカメラマン。

『テレビで見ているようなものじゃありません、とてもひどい状況です』

「キャンプで負傷者の手当をしている看護士、ワリード・アブダッラーは状況は破滅的だと言う。

彼の話では、レバノン軍の爆撃は民間人もターゲットにしていて、3つのモスクも爆撃された。また、遺体は道に積み上げられていて、[伝染病などの]病気の恐れもあるという。

『たくさんの遺体が道に横たわっています。遺体は膨張し、匂っています。伝染病の危険もあります。』

アブダッラー看護士は遺体回収の奮闘もなされておらず、状況に対処するための物資も不足していると語った。

『負傷者もそのままになってまいます。昨夜以来、救出作戦も行われていないので』とアブダッラー。

水や電気が停まったままで、多くの民間人、約100人が緊急にキャンプから避難することが必要となっているとアブダッラーは語った。」

Exclusive footage of Nahr al-Bared [Al Jazeera]より、このページより映像へのリンクあり)

4日付の毎日新聞 「レバノン 難民キャンプから住民救出…疲れきった表情」 では救出された難民キャンプ住人の様子を伝えている。「まだたくさんの人たちが中にいる」と残っている住人を気遣いながら、脱出してきた人たちは窮状を語っている。

「キャンプの中心部から逃れてきたハディヤさん(52)は「地下室に隠れていたので外で何が起きていたのか分からない。5日間、水とパンだけしか口にしなかった」と苦しい避難生活の一端を明かした。70代の母ヌーラさんは「私たちは(イスラエルとの戦争から逃れ、レバノンに住み着いた)難民だから、これ以上どこにも行きたくなかった。(戦闘は)2、3日で終わると思っていたのに」と疲れきった表情で語った。」(上記より)

政府軍によるキャンプへの砲撃は続き、封鎖が解かれたキャンプ東側の

「幹線道路を通過すると肉の腐敗臭が鼻を突き、方々から砲弾の炸裂(さくれつ)音や自動小銃の連射音が響き渡っていた。」

ともある。

(いったんアップ)

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■ コメント&トラックバック (3 件)

毎日新聞記者はバダウィに来ましたが

コメント by :ぶんぶん

  バダウィにいる夫がいうのには,毎日さんは,レバノンの有力紙デイリースターの記者さんとバダウィに来たそうです。それが5月の29日か30日でした。私が毎日さんにメールして,毎日さんから夫に電話があったそうです。
  ナハルエルバレドには,友達のお父さんがまだ残っています。医者なので,人々を置いていけないそうです。友達の家はレバノン軍によって完全に破壊されてしまったそうです。

  http://plaza.rakuten.co.jp/boogie5/

  http://mixi.jp/list_diary.pl

  彼女や私や夫や,他のボランティアで,ナハルエルバレドのメインストリートに水道管を埋めたのが6年前です。あのときは,イスラエルも国境から撤退して,レバノンに明るい未来があるように見えました。インフラもどんどん整備されていた時期です。昨年の戦争と,その後の内戦のような状態で,人も物もこわれてきています。

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2007.06.05 (Tue) 22:15

拝見しました

コメント by :ビー

>ぶんぶんさん、

リンクしていただいたブログを拝見しました(コメント欄の下にあるトラックバックのフォームを使っていただくと、ちゃんとリンクになります)。

>あのときは,イスラエルも国境から撤退して,レバノンに明るい未来があるように見えました。

そうですよね、それが今のような状態になるなんて……。水道管だけでなく、いろんなものが理不尽に壊されていく。その切なさをブログのほうからも感じました。お知らせ、ありがとうございます。

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2007.06.06 (Wed) 02:03

テレビで見ているより、現実だと感じ取れます

コメント by :大熊

日本の大きな放送局の報道を見ていると、難民キャンプの建物が壊されているように見えても、その建物の硬い破片で人が大勢死んでいる、しかも腐敗臭がするような状態までは想像できません。ずっと、新聞やビーさんのブログを見たりして、このナハルエルバレド難民キャンプはどうなっているのだろうと心配してきました。
ぶんぶんさんの友達のお父さんが医者なので、まだ残っているそうですね・・。心配ですね。そして友達の家はレバノン軍によって完全に破壊されてしまった、とのこと・・。せっかく水道管も埋めたりして、いろいろ整備されたのに、まためちゃくちゃに壊されてしまった・・。もうこれ以上は人が死なないでほしいと思うけれど、(こんな事思いたくないけど)やっぱりまだ死者が出てしまうのだろう。
いろんな人、いろんな国の思惑があるのかも知れないけど、どこに怒りを向けたらいいのか、と、考えてしまいます。夫ともこの事が話題になり、なにしろ一般の、ただなすすべもない人たちが犠牲になるのが許せない、ふつふつと怒りが湧く、と二人で話しました。

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2007.06.06 (Wed) 18:54