2006.07.14
米国、またも拒否権行使 安保理
13日、イスラエル軍のガザ地区侵攻に関して軍事行動の中止を求める決議案を国連安保理で米国が拒否権を行使して否決した。[いったい、何度目になるのだろう?]賛成は日中露仏など10ヶ国。英、デンマーク、ペルー、スロバキアが棄権。
拒否権を行使した米国のボルトン国連大使は「決議案はバランスに欠き、情勢に悪影響を与える」と語っている。[捕捉されたイスラエル兵士の釈放も求めている内容で、バランスに欠いているというのが何を指すか、意味がわからない。悪影響も「イスラエルに悪影響」ということなら理解できる]
国連のアナン事務総長は激化する攻撃について「事態を深く憂慮する」という声明を発表しているが、安保理はイスラエルがらみになると米国の拒否権でほぼ毎回麻痺状態に陥る。
U.S. vetoes draft UN Security Council resolution calling for end to Israeli invasion of Gaza
その間にもパレスチナでは人命が失われていっている。
14日、ガザの幹線道路に居座るイスラエル軍部隊は、一帯が「軍事封鎖地域」だとして、走行する車両に砲撃を行った。この結果、南部の旧アブ・ホーリー検問所付近で、28歳のライード・ナスルさんが殺され、もう1名が重体となった。目撃者によると、ライードさんの乗った車は偶然、「封鎖地域」に入ってしまい、標的となったようだという。
13日深夜には3日前に北部のベイト・ラヒアで砲弾により負傷し、重体となっていたイマン・アブ・フウサさん(まだ少女とある)が命を落とした。
パレスチナ保健省の緊急部ドクタームアウィヤ・ハサネン氏によると、ガザでの負傷者の大半が深刻な状況にあるという。ハサネン氏の説明では、イスラエル軍は釘爆弾や他の激しい爆発物(化学兵器も疑われている)を使用しているからだという。[「釘爆弾」はネイル・ボムと言われているものか、フレシェット弾のことなのか、不明)
One Palestinians killed, one seriously injured, child dies of earlier wounds
また、14日にはイスラエル軍の戦闘機が複数の箇所を空爆している。ひとつは北部のファタハ系議員の事務所で、2階の部分にミサイルがあたり、大きな損傷を受けた。ほかにガザ中部のヌセイラート難民キャンプとアル・ザハラ地区を結ぶ橋にもミサイル爆撃があり、橋は全壊した。この橋は中部と北部を結ぶ唯一の通行路だった。
Troops shells Fateh office, residential building and a bridge in the Gaza Strip
他の気になるニュース
- ラファ・ボーダーで留め置かれていて、死亡する人がでている……現在、閉められているエジプトとの国境で留め置かれている人の中から死亡者がでている。エジプトで手術を受け、ガザの戻ろうとした女性は留め置かれているうちに、状態が悪化し、死亡した。また、熱中症にかかり、死亡した赤ちゃんもいる。
Rafah Today
によると、留め置かれていて、パレスチナ側に戻ろうとしている人は5000人に上るという。→一部、ガンマンたちが穴を開けて、強行突破というニュースも( Hundreds of residents stuck at the Rafah border crossing push their way into Gaza )
[ Rafah Today では、7月14日付の記事でこの状況を詳しく書いている。写真も多数……ただし、遺体の写真などもあり……。Rafah Todayのムハンマド・オマールさん自身、砲弾の破片に当たったが、防弾チョッキを着ていたために重大にならなかったとある]
記事メモ
- Israeli army is planning to shell Hezbollah headquarters in a densely populated area of south Beirut
- Israel's "Operation Summer Rains" Offensive Includes Internationally Banned Toxic Weapons
- Israeli prison authorities censor all television other than Israeli Channel 2
- Palestinian nonviolent resistance protest Israeli violation of village cemetery in front of Supreme
レバノンでのイスラエル軍による犠牲者は60人に達したとある。国際空港もまた重ねて空爆にあった。それだけでなく、ベイルート南部にある民間人の密集居住地にあるヒッズボラー(ヒズボラ)の本部にイスラエル軍は爆撃を行うことも考えているとか。
このパレスチナとレバノンへの大攻撃で中東情勢が不安定となったと見た国際市場では原油がさらに急騰し、1バレル=78ドルを突破。これで笑いが止まらない人々も世の中にはいる。米国が拒否権を行使したのは、そのせい?



nail-bomb
コメント by :nofrills
「ネイルボム」(釘を仕込んだ爆発物)は軍が軍事作戦で使うようなものではないので、パレスチナ保健省のドクターが言っているのは、俗に言うnail-bomb、つまりフレシェット弾(artillery flechette rounds)のことではないかと思うのですが。。。
フレシェット弾については、下記記事にかなり細かい情報があります。
http://www.thenausea.com/elements/Israel/israel-doc1.html
ウィキペディアでは物足りなさすぎるかかもしれませんが一応:
http://en.wikipedia.org/wiki/Nail_bomb
http://en.wikipedia.org/wiki/Flechette
http://www.factbites.com/topics/Nail-bomb
もざっと眺めてみてください。釘を使って手製する「ネイルボム」が使われた事例(ロンドンなど)の報道記事などが出てきます。
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2006.07.16 (Sun) 03:27