2006.01.27
評議会選挙結果 「単独政権を作るつもりはない」ハマス
パレスチナ評議会選挙の正式な結果を中央選挙委員会(CEC)が発表した。それによると、
- ハマス 76議席
- ファタハ 43議席
- 左派諸党派 9議席
- 独立系 4議席
となっている。これは開票率95%の結果。ハマスの幹部であるイスマイル・ハニヤは単独で政権をとるつもりはなにと言明している。
アッバス議長はパレスチナ市民に向けて、選挙結果を尊重するようにと呼びかけた。
詳しい内訳をみると、比例制ではハマスがファタハを3万票上回っているだけだが、地方区で圧倒的な差がついている。ファタハの候補者が上に来ているところがほとんどない(唯一の例外はファタハだけが当選しているガザのラファエリア)。
ハマス陣営の候補者しか当選していない地区は、ヘブロン、ガザ北部。ガザ市もハマスと独立系のみでファタハ候補者の当選は0。(本当なのだろうか?とさえ、思ってしまうほど差が付いている)
つまり、政党としてはファタハに投票しても、地元の候補者となったときには、ファタハの人間は選ばれなかったということになる。地域に密着した場面ではファタハが信頼されていなかったということなのかどうかは、また別な情報を待ちたい。
政党ごとの詳しい結果: "Preliminary offical results of the Palestinian parliamentary elections"
ほとんど報じられないだろうが、興味深いこととしては、この選挙への参加を認められなかった離散のパレスチナ人たちが疑似選挙を行っていることだ。350万人はいるとされる難民たち(アラブ諸国、ヨーロッパ各国、米国など)は、帰還権も棚上げにされたまま、見捨てられた状態にある。
選挙からも閉め出されていることに対する異議申し立てとしての選挙(実効性はないにしても)がパリやブリュッセル、レバノンの難民キャンプで行われている。
"Palestinian refugees will hold mock PLO elections in Brussels and Paris"
"Refugees in Lebanon camp conduct symbolic elections"
この選挙結果については、少ししたらパレスチナ人の分析を翻訳して(私じゃなくて、リック・タナカさんが訳してくれると思う)お届けできると思う。
自分でも考えてみた。この結果は「パレスチナ人が自分たちでなしうること」のひとつだったのかもしれないと。
選挙前にUSAIDがファタハに選挙資金を出している(名目上は支援)ことがわかり、それが反感を買ったこともある程度は響いているとは思うが、もう少し根深いものがあるだろう。
ガザ「撤退」で、イスラエルは「あとはパレスチナ次第だ」とずっと言ってきた。武装解除を行い、政府を改革して、それではじめて交渉の土俵に立てるのだ、と。
これはもうすでにオスロ合意後に一度行われたプロセスであり、その結果は誰しもわかっている。
自分たちは閉じこめられたままで、壁に囲まれ、エルサレムとは切り離され、入植地は増えていく。ファタハが占める自治政府が受け入れてきたことはそんなことだ。
だから、ファタハは支持を得られなかった。この状況のなかで自分たちが変えられることは選挙による政権くらいのもの。そういうことがこの結果なんだろうと思う。


