2005.08.17
イスラエル人入植者、西岸でパレスチナ人4人を殺害、負傷3名
水曜(17日)の午後、西岸のイスラエル入植地シローで、入植者が銃をガードマンから奪い、パレスチナ人に向けて発砲し、3人を殺害、4人を負傷させた。→死者は4名に。
イスラエル軍のレポートによると、極右のユダヤ人入植者が、シロー入植地内の工業団地に働きに来ていたパレスチナ人労働者や通行人に銃を乱射し、3人を殺したうえ、他の4人に重傷を負わせた。負傷した4人はイスラエルの救急車や軍用ヘリによって、エルサレムのハダシュ・エイン・カレム病院に搬送されている。
事件を起こしたのは40歳(38歳説も)のアシェル・ワイスガン(Asher Weissgan)で、ラッマラー北部のShvut Rahel入植地の住民。ワイスガンは入植地へパレスチナ人労働者を運ぶバスの運転手をしていた。ちょうど、ガザの入植地から強制的な退去が始まったときにこの事件は起きていて、「撤退」反対の動きとの連動が推測されている。
犯人は逮捕されて、イスラエルの警察署で尋問を受けている。イスラエルの治安部隊は、パレスチナ内でのさらなる暴徒の発生に備えているという。
犠牲になったパレスチナ人の氏名等は今のところ、わかっていない。
"Settler terror hits again; three Palestinians killed, four injured" (IMEMC News)
"Israeli terrorist kills three Palestinians in West Bank"
(まだ、第一報が出たばかりなので、他にはロイターなどが伝えているだけです。予測されていた悪いことが起こってしまったという感想。また、詳細を付け足す予定)
[追加]
殺された4人は、Mohammad Mansour, 45, from Kafer Qaleel village, Bassam Tawafsha, 27, from Sinjil, Usama Mousa Twafsha, 33, from Sinjil, and Khaleel Walweel, 40 from Qalqiliaだとわかった。銃撃が起こった後、パレスチナの救急車は現場に近づくことを禁止されたとパレスチナ赤新月社のドクターは語っている。
犯人のワイスガンは「撤退」を邪魔するために事件を起こしたと語っているが、イスラエル国内諜報機関はワイスガンが監視されている極右でもなく、カハ主義者でもなかったことを発表した。
イスラエル軍は、第3、第4のユダヤ人によるパレスチナ人殺害事件が起こる可能性に備えて、西岸の兵士を増強したと伝えられている。
メレツ党の国会議員(クネセトメンバー)であるロマン・ブロンフマンはイスラエルを「狂気が支配する」前に西岸の入植地からも撤退するべきだと語っている。
"Fearing further settler attacks, army intensifies presence in W. Bank" より抜粋
この事件は、オンライン上で見る限り、ヘッドラインにして配信した新聞社、通信社は非常に少なかった。ほとんどが「撤退」状況を伝える記事のなかに数行で書かれただけになっている。
追い立てられる「可哀想な」入植者ばかりに焦点を当てている報道がほとんどで、パレスチナ人の被害は語られない。
他にもパレスチナでは相変わらず、パレスチナ人への暴力が行われている。
16日には、ヘブロン近郊の2つの村へイスラエル軍の侵攻があり、父親を逮捕された家では家族が棍棒で殴られ、ひどい内出血や打撲を負った。20歳の息子はかなりの重傷を負い、他に女性3人も負傷。家財は壊され、父親はどこかへ連れ去られた。(Bani Neim村のal-Zeidatさん一家)
Shiokh村では軍は何軒もの家や店に押し入り、家宅捜索を行い、3人の住人を逮捕して連行した。コンクリート工場でも労働者が何時間も拘束され、尋問を受けている。
"Four residents injured, four arrested, near Hebron"
16日夜、エルサレムの南西のSahel Beddu村で、隔離壁を建設するためにイスラエル軍が農地をブルドーザーで破壊した。銃を向けた上で、その場所を「軍事封鎖地域」と宣言して、作業は行われた。壁ができると村はエルサレム、近くの村と遮断されるうえに、生活の糧である農地とも切り離される。
"Israeli Army bulldozes farms in Jerusalem"
17日夜中には、ナブルス近くのサバスティア村にユダヤ人入植者が押し寄せ、村の家々に投石し、パレスチナ人を殺すぞ、追い出すぞと騒いだ。
イスラエル軍が到着して入植者らを追い払ったが、村人によると入植者たちは戻ってくることを宣言していたという。
"Settlers attack Sabstia village near Nablus"
他にも逮捕などは続々と。。。(とても書ききれないので、16日の一部から18日の朝のあたりまで。ただ一瞥するだけで、報じられないことがどれだけあるかが少しわかると思う。)
16日(火)
・ガザのハンユニス、マワシ地区では20歳と22歳の青年が逮捕。
"Army arrests two Palestinains west of Khan Younis"
・ジェニン近くのカバティア村で20〜22歳の青年3人が逮捕。家宅捜索のうえ、兵士は住民たちに実弾を発射した。負傷者はいない模様。
"Army invades Qabatia village, arrests three"
・ガザ「撤退」を祝うデモにイスラエル軍が発砲。ハンユニス。
"Army opens fire on peaceful procession near AL Tufah Checkpoint"
・ヘブロン西部のイドナ村で、納屋や井戸がイスラエル軍によって破壊される。村は封鎖され、舗装したばかりの村のメインロードも一部、壊された。
"Army levels barns and three commercial structures west of Hebron"
(他に16日はガザのデイル・アルバラーやベイト・ラヒアへの侵攻も)
17日(水)
・ナブルス、フワーラ検問所でひとりが連行。
"Resident arrested at military checkpoint in Nablus"
・ベツレヘム近郊の村、デヘイシャ難民キャンプで家宅捜索。
"Army invades Bethlehem and surrounding villages"
・ガザ、アル・メザンとアブ・ホーリー検問所が閉鎖。住民たちは検問所で留め置かれている。
"Army closes Al Matahen, Abu Holy checkpoints in the Gaza strip"
・ヘブロン近郊ヤッタ村でイスラエル軍の置いた爆発物により羊飼いの兄弟4人が負傷。なかには重傷者も。イスラエル軍ヘリでイスラエルの病院に搬送される。
"Four brothers injured due to explosion south of Hebron"
ベツレヘム近郊で21歳の青年1名逮捕。
"Army arrests one resident in Bethlehem"
・17日〜18日早朝にかけて、トゥルカレムの数カ所で5名逮捕。中には自治警察の警官も。家宅捜索も広く行われる。
"Army arrests five in Tulkarem"
・西岸北部のチュバスとタモン村で、家々が捜索された。その後、メインロードは封鎖された。
"Army invades Tubas and Tamon"
・ナブルス近郊のアル・ファラー難民キャンプで2名が逮捕。
"Army arrests two in AL Fara'a refugee camp"
(18日、朝の事件まで)


