2005.07.14
「停戦」中のパレスチナの2ヶ月間 タナ村全村破壊
ネタニヤでの自爆攻撃の犠牲者は5人になった模様で、その報復としてイスラエル軍はトゥルカレムだけではなく、多数の街、村に侵攻している。ナブルスではイスラーム聖戦のメンバーが殺され、逮捕者は西岸中で出ている。
パレスチナ内務省はこの5月1日〜6月30日の間に、イスラエル軍による暴力で起きた被害を発表した。それによると
- 殺された者46名。
- 怪我をさせられた者462名。
- 逮捕者1249名。
900人が「停戦」合意のあとに釈放されたが、それを上回る人数が2ヶ月で逮捕されている。
植民地(入植地)や隔離壁、軍設備、道路のために、イスラエルによって接収される宣言が出されたのは33800ドゥナム。
(以上、IMEMC Newsによる)
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ナブルス近くのタナ村では、村全部の破壊が行われた。 以下、 Village Demolished より
「ヒルベット・タナ(ベイト・フリーク、ナブルス近郊)
7月5日、イスラエル軍はベイト・フリーク、ナブルス近くのタナ村全村を根こそぎにした。住民たちは1日前に彼らの家が壊されるという知らせを受け取った。それは紙切れに書かれ、家の外に置かれていただけのものだった。
村の住民たちはどこに知らせていいかもわからなかった。それで住民たちの家を崩しさることは何の妨害も入らず、行われた。
国連は「根こそぎ」にされたのは170人だと推定しているが、村人たちはタナ村には100家族が住んでいると言っている。
タナ村は世界でも大きな無人地帯であるヨルダン川の渓谷にある小さな村で、住民たちはそこが聖書にも登場し、3500年前から知られていたと言う。取り壊しされなかった唯一の建物である村のモスクはそこに数百年前から建っている。
家屋破壊を告知した紙切れには村人がイスラエルの許可を得ずに家を建設したとあったが、彼らの洞窟[この地域には洞窟で暮らすという伝統的なスタイルがある]や石の建物は百年を超える歴史を持っている。最近では洞窟の前に鉄骨やコンクリートの建物を建てていた。イスラエル軍が取り壊したのは、鉄骨の建物だけではなく、洞窟や村人の車まで含んでいた。
1989年に村はイスラエルの法廷で闘い、自分たちの土地の西側だけを耕すことを許可された。しかし、近年では彼らの貴重な水源で泳いだりするイタマール植民地の入植者に脅されてきた。
村人たちはこれで挫け、怯えることを拒み、自分たちの土地に戻って、家を再建し、農業を続けていくつもりだ。この破壊に対する抗議と土地を取り戻すための集まりを14日にベイト・フリークで行う。インターナショナルズ(外国人)とイスラエルの活動家はこの動きを支援し、ベイト・フリークに集まる予定だ。」
タナ村はナブルスから16キロくらい東方のパレスチナ人居住区がほとんど周りにないような場所に位置している。さらに東にはヨルダン渓谷との間にイスラエル植民地(入植地)が展開されている。
このタナ村からまっすぐ北へ20キロほど行ったアカバ村も、同じように家屋破壊の脅威に晒されているというレポートを4月に読んだ。
気になるのはこのヨルダン渓谷に沿った地帯にイスラエルが新たに植民地を増設する計画が国会で承認されようとしているというニュースが入っていることだ。
"Israel plans to double settlements in Jordan valley" (6月25日付IMEMC News)
イスラエルのイディオット・アハロノオト紙が伝えたところによると、ヨルダン渓谷側の入植地を50戸ずつ増やすために、経済省からの予算が計上されようとしているらしい。
この計画の背後にいるのは、ガザからの撤退に強く反対している農業相のイスラエル・カッツ氏で、シャロンの政務室でコーディネートのための協議をしているという。
このカッツ農業相は
と話している。「ヨルダン渓谷問題については、合意を得られることだろう。パレスチナ人は1mmたりともこの土地を手に入れられないと認識しなければならない。私たちは過去にゴラン高原でしたようにこの地域に植民地を増大させる。そこにはもう900家族をも住まわせているのだ」
99年の地図で若干古いが、 これがその地域の植民地がわかりやすい地図 で、ヨルダン川の西(向かって左)に2列になって△マークのイスラエル植民地が並んでいるのがわかる。
全村破壊にあったタナ村は、ナブルスの東、イタマール(Itamar)植民地☆印からさらに東に行った△が二つある中間に位置している。
こうなると西岸はヨルダンからもイスラエルの土地で遮断され、西は隔離壁、東は植民地で挟まれてしまうことがわかる。
村ごと破壊なんて、すごすぎる……。この地域の他の村もこれからターゲットになるかもしれない。
この上にあげた地図は99年の植民地実態を記載しているが、隔離壁がなくても、パレスチナ西岸地区がどれだけ切り刻まれているかがよくわかって唖然とする。それもオスロ合意の後に建てられたり、拡大されたりしている植民地がこんなにも…。
アミラ・ハスの最新の記事から一言。
「イスラエルではすべての兵士が知っている。「公の」というのは、「ユダヤ人の」と同じ意味だということを。」( 'It is all Israel' より)


