2005.07.09
壁建設現場でも少年が撃ち殺される ベイト・ラキヤ、ビリーンでも重体 [追加2]
今日7月9日はハーグ国際司法裁判所がイスラエルの建設している隔離壁(分離壁)を国際法に反するものだとして、建設中止、撤去、被害への賠償を採択して1年に当たる。
その隔離壁建設現場で、抗議をしていたパレスチナの少年がイスラエルの警備員に撃ち殺されるという事件が8日に起こった。
ラマッラーに近いベイト・ラキヤ村(ビリーン村とは5kmの距離)で、8日夕方、5人の村の少年と隔離壁建設を「守って」いるガードマンとの間で衝突が起きた。ガードマンはすぐさま実弾を発射。それが17歳のマハユーブ・アッシ少年の右胸を貫通した。発砲に逃げ出した少年たちは、マハユーブ少年が倒れたことに気づき、現場に戻った。兵士たちに取り囲まれて血を流している少年を助け出そうと近寄ったが、その少年たちに向けてさらに実弾が発射された。
パレスチナ赤新月社の救急車は1時間後に現場へのアクセスをイスラエル軍から許されたが、この時点でマハユーブ少年は出血多量のために死亡していた。遺体はラマッラーの病院に運ばれた。
このベイト・ラキヤ村では2ヶ月前にも 壁建設現場で少年2人が殺されて いるが、それは今回殺されたマハユーブ少年の従兄弟たちだった。
[マハユーブ少年を射殺した警備員はイスラエル軍の尋問を受けている様子だが、兵士と国家が雇った警備員にどのような差があるのだろうか。警備員も武装していることには変わりない。単なるアウトソーシング?]
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ベイト・ラキヤから5kmと離れていないビリーン村でも8日(金)に壁に反対するデモがあり、デモ参加者にイスラエル軍から振るわれた暴力により18人が負傷。5人が入院した。
その中で24歳のラムジー・ヤシンさんは、ラバーコートメタル弾を頭部に受けて、手術を受けたが重体にある。また、20歳のヨネス・ヤシンさんはラバーコートメタル弾を至近距離で受け、弾は胃まで貫通した。
ラバーコートメタル弾は通称「ゴム弾」と呼ばれるが、金属にゴムの薄いコーティングが施されているもので、当たる場所によっては殺傷能力がある。
ビリーン村の壁闘争委員会メンバーは2日前に イスラエル国内諜報機関からの脅し を受けている。壁に抗議するデモで5人が殺されたビドゥ村のことを持ち出し、デモを続けるなら似たようなことになると言外に仄めかした。
この1年半で少なくとも9人が隔離壁への平和的な抗議の最中にイスラエル軍によって命を奪われている。
ガザからの入植地撤退というイスラエルの一方的な計画に世界の注目が集まっているさなか、イスラエル軍は壁への抗議に対する暴力をエスカレートさせ、占領の暴力をほしいままにしている。
(以上、8日付ISM(国際連帯運動)レポートによる)
[追加]
ビリーン村で金曜日に頭部をラバーコートメタル弾で撃たれたラムジー・ヤシンさん(24歳)は依然として危機的状況であるとの知らせが入りました。状態は悪化し、エルサレムのムカセッド病院に移送されています。10日付の知らせによる(2005.7.11追加)
[追加2]
国際司法裁判所が隔離壁を違法だとして1年目にあたるビリーン村のデモはいつものように大量の催涙弾、ラバーコートメタル弾、音響爆弾で蹴散らされました。ラムジーさんが撃たれたときのことを書いたレポートより。
デモは蹴散らされて、村のほうへ皆は向かっていたが、その後を兵士たちは追いかけてきて、情け容赦なくラバーコート弾や実弾を発射した。私はデモ参加者に水を渡している若いパレスチナの青年の横に立っていた。すると、突然、彼が倒れ、彼の頭からは血が噴き出した。何人かが駆けつけてきて、彼を救急車に乗せた。
この人がイスラエル兵に撃たれるのを見て、私が思ったことは占領が行き着いた新しい段階はなんと残酷なのだろうかということだ。この人はただ単に自分の友人や村への訪問者に水を差しだしていて、負傷させられた。パレスチナ人であるということはイスラエル兵に致死性の兵器を個人に向けて使わせるのに十分な理由であるらしい。」( "Anniversary protest in Bi'lin met with military violence" より)
(7.11追加)


