2005.06.02
「停戦」中のはずのパレスチナの一週間
IMEMC (International Middle East Media Center)の5月27日付のレポートで一週間にパレスチナで起こったことがまとめられていた。それによると、
- 347件の停戦への違反のうち、
- 民間人へのイスラエル軍による銃撃57件
- 殺された者4名、負傷者25名
- 村や街への侵攻27回
- 逮捕者57人
繰り返すが、これは一週間に起こっていることだ。
他にも
- 道路と隔離壁のゲートの封鎖113回
- 臨時検問所の設置52箇所
- イスラエル兵士と入植者による畑、果樹園の取り壊し7回
- 入植者によるパレスチナ人と住居への攻撃19回
数字は人々の苦しみを表さない。が、数字を並べてみて、見えてくることもある。
停戦とはパレスチナ側だけに課せられたものであるということだ。最近5日間にパレスチナで起こったこと ("パレスチナ情報センター" Hot Topics)も併せて見ると、わかりやすい。
他に気になるニュースをいくつか。
- ヘブロンで新基地建設
ヘブロン東部の丘の上にイスラエル軍が車輌、装備を運び込んでいることが明らかになっている。この土地はアブ・ラジャーブ家の所有する5000ドゥナムで、2000年来、軍に没収されていた。ヘブロンの市街地を見下ろす場所にあるというだけでなく、数百メートル離れたところに小学校とモスクがあるということも住民の不安をかきたてている。
"New military camp in Hebron" より - イスラエル軍総監が交代
イスラエル軍の総監(The new chief of staff of the Israeli army)が、モシェ・ヤアロンからダン・ハルツに代わる行事が1日エルサレムで行われた。ハルツ(57)は長年に渡ってイスラエル空軍の長官を務めてきた人物で、ヤアロンの任期1年にしての交代は、伝統を破るものだという。ヤアロンの任期を延長しなかったことについて、シャロン政府からの言及は何もないが、ヤアロンが暗殺攻撃のための空爆に反対を表明していたこととの関係を挙げるアナリストもいる。ハルツは空軍の長官として、ヤシン師暗殺を含む、この間の暗殺攻撃を指揮してきた人物である。
"Halutz, New chief of Staff of Israeli Army" より - リクード党支持者数百人が労働党に鞍替え
リクード党の支持者だった300人(ハアレツによる、IMEMCによれば400人)が労働党に鞍替えし、労働党の集会に出席したことが明らかになった。この集会で労働党のアミール・ペレツは2500人ものリクード支持者から党籍を移したという書類が提出されていると言っている。
「党を変えることは家族を変えるように辛いことだ」というような発言が報道されているが、しかし、その「鞍替え」の真の理由は明らかにされていない。「リクードは富ばかりを追っている」「イスラエルを悲惨な状態にした」というような理由は語られているのだが。謎だ。
"Peretz brings hundreds of Likud dissidents to Labor Party conference" - 85人が釈放され、15人が逮捕される
400人のパレスチナ囚人がイスラエルによって、この2日に釈放されたが、その数時間前にヘブロンでは15人が逮捕された。ヘブロンで釈放されるのは85人。しかし、その穴埋めもイスラエルはすぐにできると地元では伝えている。逮捕者が出たのはIthna村、al-Thaheriyya村とal-Fawwar難民キャンプで、18歳〜22歳の青年が逮捕者の大半を占めている。どの場合も家に兵士が乱入し、家宅捜索を行い、若者を引き立てていった。
"15 residents arrested in Hebron"


