2005.04.07
農作業中の一家が撃たれる/エルサレム厳戒体制
イスラエルの国内諜報機関、および警察は、10日の日曜日にイスラエルの極右活動家たちがエルサレム旧市街にあるイスラームの聖地(ハラム・アッシャリーフ、アル・アクサーモスク)を襲う計画を持っているとして、厳重な警戒体制を取り始めている。
イスラエル治安筋の出す警戒レベルは10段階の8に引き上げられ、10日はこの付近を閉鎖するとエルサレム警察。ガザからの入植地撤退に反対する極右のグループは、イスラーム第3の聖地を攻撃することで、イスラエルがアラブ諸国との新しい戦争に突入し、ガザからの撤退が実現できなくなることを狙っているという。
これに対し、イスラエル内のムスリムは5日間連続のお祈りをアル・アクサーモスクに集まって行おうと呼びかけ合っている。( ハアレツ紙7日付 による)
☆
イスラエルによって隔離壁が建設されている西岸で、壁の横にある自分の農地で農作業していた一家がイスラエル警備会社のガードマンに銃撃され、1人が重体、3人が負傷(1人は軽傷)という事件が起こった。
銃撃を受けたのはデイル・バルートのアブドゥッラー一家で、自分の農地の一部に隔離壁を建設されている。先週からイスラエル当局の許可を取り、自分の農地を耕作をしていた。6日にも一家で耕作していたところ、付近で何の衝突もなかったにも関わらず、突然、プライベート(私営)な警備会社のガードマンが撃ってきた。
腰や肩を撃たれた父や息子たち3人はパレスチナ側の病院に入院したが、重体となっているハムダさん(24歳)だけはイスラエルの病院に入院し、危険な状態にある。
デイル・バルートの村長は、耕作の権利を求め、土地収奪に抗議していくことを今後も続けていくと話した。
[追加]この村を事件直後に訪れた外国人アナさんによるレポートの翻訳が出ました。
「血を浴びた石の前での祈り」 ──デイル・バルート村での銃撃
(多少、けが人の状態と入院先が違っています。事件の翌日に行われた抗議の様子はとても印象的なもの。きめ細かなレポートで、村の人たちの息づかいが聞こえてくるようです)
☆
壁と入植地拡大で農地を取り上げられる西岸の ビリーン村 で壁に抗議する村人たちのデモがあり、直接人に発射された催涙弾の容器やラバーコートメタル弾(通称「ゴム弾」)でけが人が多数でた。また、イスラエル人活動家5人とパレスチナ人2人(この2人はすでに釈放)が拘束された。
負傷者のなかには兵士に棍棒でひどく殴られたパレスチナ人がいる。外国人たちが間に入り、助け出したときには、呼吸困難になっていて病院に搬送された。(6日)
同じく壁建設に立ち向かってきたブドゥルス村にはイスラエル軍の急襲があった。5日の深夜に数台の軍用ジープで村にやってきたイスラエル軍兵士は壁反対運動のリーダーであるアブ・アハマド、イヤド・モラールの家などに侵入し、息子たちの写真を撮影。また、数人の若者をつかまえて尋問を行った。
軍は 先月、ブドゥルス村の村人が壁の一部を破壊した ときの容疑者として14歳の少年を土曜日に逮捕すると言っている。 (これらパレスチナでの事件は7日付のISM(国際連帯運動)からのメールによる)
10日のエルサレムについては、現地に住む人たちからも不安の声が寄せられている。宗教的右派が気勢を上げて街宣車でがなりたてている様子なども目に付くようになっているという。
しかし、撤退を迫られているガザの植民地(入植地)では、規模が大きいグッシュ・カティーフ植民地代表らがシャロンと会談し、移住先を海岸沿いの街・アシュケロンに指定するなど、撤退/退去を前提にした話が行われた。
撤退を拒否している入植者はこれを「コラボレーター」「恥知らずな裏切り」として罵っているという( ガーディアン6日付 による)。が、ガザ入植者の趨勢は移住に向かって進み出していると言ってよい。


