2005.03.24
羊に毒を盛る ヘブロン近郊アットゥワニ村
隣接するイスラエル人植民地(入植地)からの暴力に苦しめられてきた西岸地区ヘブロン近郊のアットゥワニ村で、牧草地に毒入りの粒がまかれ、多くの羊が病気になるという事態が起こっている。
毒入りの粒が牧草地にばらまかれているのが発見されたのは22日の午前中で、青い粒は殺鼠剤系のものだと考えられている。この毒入り粒を食べたことで、村の生活手段でもある2頭の羊が死亡、多くの羊が死にかけている。影響を受けた羊の数はいまのところ不明。また、村人は地域で死んだガゼルを2頭発見している。
アットゥワニ村は隣接するマオン植民地(入植地)ができて以来、イスラエル人入植者による暴力に苦しめられてきた。オリーブの木々を引き抜かれ、羊を盗まれ、投石を受け、学童へのいやがらせも続いていた。
そこでイタリアの人権団体やイスラエルの人権団体、外国人(インターナショナルズ)が駐在し、暴力の監視と抑制をはかってきたが、これらの人々も入植者に襲われ、重傷を負うという事件が続いていた。
アットゥワニ村の現場にやってきたイスラエルの警察官はこのケースの捜査をマオン植民地の人間に任命したことを宣言し、事件の解明は行われそうにもない。しかし、毒を井戸に入れるなどということは過去にも入植者たちが行ってきた手法なので、今回も入植者が行った可能性は高い。
毒入り粒で汚染された地域は現在のところ30ドゥナム(1ドゥナム=1000平方m)だが、村人たちは他の地域も汚染されていないか心配している。みつかっている毒入り粒は村人と外国人たちによって除去される予定。しかし、それだけでなく、村の井戸への毒入り粒投入が行われなかったかという不安も村人の間で起こっている。かつて、この村の井戸には鶏の死骸などが投げ入れられたということもあった。
アットゥワニ村では毒粒発見の3日前、19日にも入植者が一団となって村の入り口に押しかけてきて、罵詈雑言を村人に浴びせるということが起こったばかりだった。(以上、ISM(国際連帯運動)からのメール24日付による)
パレスチナ人の村を破壊しようとする入植者の暴力は凄まじい。とくにこのアットゥワニ村は絶えず暴力にさらされてきた。
かつて、ここでもこの村のことを何度も取り上げているが、最近のものとしては、
などがある。
イスラエルの植民地自体が国際法に反しているが、それに輪をかけて、行われる暴力の数々も野放しにされている。この様子を見ていると、48年のイスラエル建国時にパレスチナの多くの村が取り壊され、イスラエルの領土となっていったことがそのまま引き続いていることを感じる。
[追加]この事件の続報は 毒殺された羊 に。羊の被害数などが明らかになっている。05.4.6


