2012.11.20

死者が100人以上に…大爆弾使用 ガザ攻撃6日目

昨日のブログを書いた直後に入ってきたガザからの言葉はこのようなものだった。

激しい、激しい、激しい空爆がラファを今、襲っている@Mogaza

(日本時間19日午前9時41分)

これを発信したのは、高校生のときからガザ最南端のラファで、状況をネットで伝えてきて、とうとうジャーナリストになったムハンマド・オメール。どれだけの空爆を体験してきたかわからないほどの人がこう言うのだから、本当にひどいものだったのだろう。ムハンマドによると、エジプトから支援にやってきた500人のうちの2人の女性は、爆撃を間近で体験して失神してしまったそうだ。

ガザの死者数が増加している。最新の情報はこんなものになっている。

ガザの死者数は111人に達した。(私は本当にこんな更新をするのをやめたい…)@SarahSalibi

(日本時間20日午前5時)

パレスチナ保健省が数時間前に発表したのは102人くらいだったが、それからまた死傷者の情報が入ってきているので、これくらいにはなっていると思われる。

1日目から死者数を追ってみると(累計)

  • 14日 11人
  • 15日 ?人
  • 16日 24人
  • 17日 40人
  • 18日 72人
  • 19日 111人

ここ2日間でそれぞれ30人以上が殺されたことになる。最初の3日間とはペースが違う。私が昨日見たのは1トン爆弾が炸裂した強烈な写真だった。まるで「朝日が輝いている」ようで、「これは太陽じゃないんです。学校を爆撃した様子です」とツイッターで回っていた(この写真を探したが、みつけられなかった)。2トン爆弾も使われているとイスラエル紙も伝えている。

1トン?2トン? つまり1000キロと2000キロだ。どれだけ大きな爆弾であることか。

私は500キロ爆弾(つまり0.5トン)にやられた爆撃の後の写真を友人に見せてもらったことがある。2002年のガザでのハマス幹部を狙った爆撃のことだ。このとき、狙われた幹部は無事だったが、娘さんをはじめとして、住居である集合住宅から10人近い子どもの犠牲者が出た。集合住宅は狙われた階だけではなく、その上の数階にわたりめちゃくちゃな破損をしていた。屋内も壁が吹っ飛んでいた。大きな爆弾の威力を見せつけられた。(2005年にロンドンの地下鉄駅で使われた爆弾は4.5キロ爆弾)

だが、今回はその2倍、4倍もの大型爆弾が使われているということになる。

大きな火の玉をあげる爆撃の後

思い出してみると、ハマスの最高指導者だったヤシーン師暗殺のときには、小型高性能爆弾が使われている。金曜礼拝の後の人が混雑している場所で、イスラエル軍はヤシーン師とその連れの2人だけをピンポイントで殺した。この時期、そういう小型爆弾が開発されていた。

つまり、「民間人の犠牲者を避ける」というのが本当なら、小型高性能爆弾を使うはずだということだ。1トンや2トンもの爆弾を使うというのは、あたりかまわず大人数を殺すということに他ならない。「ジェノサイド」という言葉を使っている人もいるが、そのとおりだと思う。

昼前のガザからのツイート。

屋上にいたら大きな爆撃がきた。体に電気が走ったようだ。信じられないほどのもので、正気を失いかけた。叫び声が響き、男性が病院に運ばれていくのが見えた。家から10m先が爆撃された。濃い煙、耐えがたい匂いがたちこめる。窓ガラスは吹き飛んだ。サイレン。狂気。@ranagaza

(日本時間20日午前11時10分)

この20分後にranagazaさんからは「電気切れ。攻撃は激しくなっている。バッテリーはほとんどもうない。ツイートできなくなる。お元気で」という発信があった後、10時間ほど便りがなかった。ほぼ同時刻にガザのシーファ病院の電気がとまったという知らせも届いた。ガザ市の電気は止まってしまったようだ。(イスラエルのインフラ破壊なのかどうかはわからない)。

この頃、一家から複数の犠牲者が出たという知らせがいくつか届いた。

たとえば、「アッザム家のガレキの下から3人の遺体が引きずり出された。5歳の男の子、女性と男性の3人だ。40人が負傷」(場所不詳)というようなもの。

ガザ市のアブ=ズール家も子ども2人を含めて3人が犠牲となった。

19日はこのような知らせが多く届いた。どんどんと死者数が増えていく。

先ほどまた入ってきた一家惨殺の知らせは、ガザ北部でヒジャジ家が爆撃にあったというもの。(日本時間20日午前3時50分ごろ)情報はまだ錯綜しているが、破壊された家のガレキの下から2歳と4歳の子どもの遺体がみつかり、父親はまだガレキの下、母親はかなりの重体、ほかに17人が負傷しているという。→追加:情報が入ってきました。殺された男の子2人は双子の4歳、父親と母親は病院に運ばれたが助からなかった。18人が負傷とのこと(マアン・ニュース)。近所の人はこの一家がどこの政治活動とも関係がなかったと言っているという(政治活動をしたいたからと言って、殺されていいわけではない)。

ラファのアル=ナサスラ家では、15歳と17歳の兄弟が殺され、14人が負傷している。(日本時間20日7時ごろ)

現在の負傷者数は正確にはわからないものの、午前3時の時点で800人以上となっている。

ガザの人々はなぜ、こんな目に遭わなくてはならないのか。一家での死傷者の件をみると、明らかに民間人を狙っていることがわかる。

ガザからのロケット弾が引き金ではないことは、16日、17日のブログに書いてある。この作戦は今の時期を狙っていたこともわかっている。

やはり大きいのは、1月のイスラエル総選挙と、国連でのパレスチナ承認(オブザーバー)だと思う。ファタハとハマスが連携を取り始め、イスラエルのいうことをよく聞くファタハがとても不人気(地方選で大敗した)だということで、イスラエルはハマスの勢力をそぎ、国内での結束を固め、最右派のネタニヤフのアピールをしたいのではないか。

(イスラエルの作戦開始後に、200発とか撃たれていたガザからのロケット弾はこのところ数を減らして、昨晩は5発だったという)。

しかし、それは思ったような方向にいっていない。西岸では激しい抗議が各地で巻き起こり、ガザとの連帯感が高まっている(西岸でも抗議のときに逮捕者が出て120名以上となっている。そして、殺された人も3人出ている)。

世界各地からの抗議も激しく起っている。ギリシアだったか、15万人が集まったとか(後で確認します)。これでBDS(イスラエルへのボイコット、投資引き上げ、制裁)運動がはずみをつけることは間違いないだろう。

そして何よりも、イスラエルは今、エジプトを仲介としながらも、ハマスと交渉せざるをえない。ここが4年前とは違うところだ。国内的にみれば、「後退」と捉えることもできる。あとは国際的非難を浴びても、4年前以上の大惨事を引き起こすかどうか。これはオバマの意思とも関わってくるだろう。いちおう、対外的にはオバマは「地上侵攻は控えろ」と言っている。

ハマスの停戦要求は「ガザ封鎖解除」だ。こんなことをイスラエルは飲めるだろうか。停戦間近の報道も流れたが、今のところ、大きな動きはつたわっていない。(日本時間午後4時)

【その他のニュース】

  • イスラエルの右派(いわくつきのレイシスト)たちの発言は聞くに耐えないものが多いが、とびきりのものが飛び込んできた。 発言主は元首相アリエル・シャロンの息子、ギラット・シャロン。 「ガザを全部更地にしてしまえ(真っ平らにしろ)。米国はヒロシマとナガサキに原爆を落としてそれをやった」(要約)というもの。公然の秘密として核弾頭を200発は持っているイスラエルだが、さすがに核を落とすことはないと思う。なぜなら、地続きだからだ。自分たちも被害を受ける。しかし、ガザを消滅させたい欲望を持っている人間たちがいることは確かだ。

  • 18日にも攻撃を受けたガザ市のプレスビルがまたもや攻撃を受けた。この高層ビルにはロシアTVや英国のスカイニュースなども入っている。ほかにはアル・アラビヤなども。犠牲になったのは低層階のコンピュータショップ(?)の店主だったようだが、ジャーナリストが合計7名くらい負傷している。事実を伝えさせないための露骨な攻撃をイスラエルは恥じることがない。(ロイター)

【information】

書きたいことはもっとあるけど、ここで一応おわり。

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