2007.06.16

なぜ「クーデタ」?

イスラエルの平和団体「グッシュ・シャローム」がガザのボーダーを開けろとイスラエル政府に要求を出している。ファタハの人々が逃げ去り、ハマスの支配下になったと言われているガザで、これからイスラエルが行う可能性が高いのは、徹底した封鎖だろうから、これは大事な要求だ。ガザの人たちの生活そのものがそこにかかっている。

ファタハは今度のことを「クーデタ」と呼び、それにならって使っているメディアもいるけれど、ちょっと考えるとこの用法はまったく間違っていることがわかる。ハマスは政権党なのだから、「クーデタ」を起こす必要などない。この「クーデタ」という言い方に、ファタハ自身が取っていたスタンス──自分たちこそがパレスチナでの主流派──というものが滲み出ている。

さて、今後のことは見えにくいけれど、起こったことについては、すでにいろいろ分析や報告が出ている。いま、訳して紹介できないのが申し訳ないが、いくつかのリンクを。

A setback for the Bush doctrine in Gaza (Ali Abunimah, The Electronic Intifada, 14 June 2007)

Powerful symbol falls to Hamas (KEVIN PERAINO, Newsweek, 14 June 2007)

Awaking to a different Gaza (Philip Rizk writing from Gaza City, 15 June 2007)

Audio: Ali Abunimah and Laila El-Haddad the situation in Gaza (Audio, Democracy Now!, 15 June 2007)[「デモクラシー・ナウ!」に出演したアリ・アブニマーとライラ・エル・ハダッドのトーク。ここから行くと、行きやすい]


[私がずっと情報源にしているパレスチナのニュース・サイトIMEMC Newsが昨日気づいた時点で接続できなくなっていた。やはり、パレスチナの通信社、マアンのサイトもつながらない。ハッキングやクラッキングをされているようだ。こんなときに、誰がそれをやるんだろう?入ってくる情報が少なくて、困りもの。]

(現在、とてもバタバタしていて、コメントへのレスができません。明後日くらいには落ち着きそうです。コメントを入れてくださっているみなさま、ありがとうございます)

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■ コメント&トラックバック (6 件)

クーデタじゃないですね

コメント by :superkumaji

>ハマスは政権党なのだから、「クーデタ」を起こす必要などない。

まったくそうです。選挙で選ばれたのですから。とはいえ「政権党」のやるべきこととも思えない流血事態なわけで、写真だけみればテロ騒ぎと同じに見えてもしかたがないですね。新聞等は写真と経過だけじゃなくて、事件の構図をもっと伝えてほしいですね。

ところでパレスチナ在住40年の井上文勝さんがポッドキャストで今回の事態の解説をされています。
http://www.apfnews.com/blog/

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2007.06.17 (Sun) 02:03

アラファト政権が長すぎた

コメント by :ダルヴィーシュ見習い

まったく情けないというか、イスラエルの思惑通りに
踊らされてしまっている。しかし、長く封鎖されて人々の困窮・フラストレーションも相当なものになっていますから、おそらく実際に戦闘行為に及んでいる連中も、イスラエル側にぶつけるべきエネルギーを方向転換しちまっているのでしょう。ハマス対ファタハは、パレスチナにも厳然として存在している経済格差など根底にある対立構造が根深く複雑なので、収束が難しいけれど、ここでイスラエルやアメリカの介入の口実を招くのはとにかく避けて欲しい。なんでもいいから停戦にもっていって欲しいです。
アラファトのなくなるちょっと前から現地へ何回か趣きましたが、アラファトには功罪あるけれどいかんせん政権が長すぎた。末期の老害の余波がそのままつづいている。イスラエルが長年やってきたハマスとファタハの有望人材の暗殺・拘束もついに大きく効果を発揮したというところでしょう。このことを忘れてはいけない。奴らの思惑に乗っていることに気づいて欲しい。特に末端の戦士や一般の人に。

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2007.06.18 (Mon) 08:31

こんにちは(平和なタイトル)

コメント by :大熊

ビーさん、おかえりなさい。そして、いつもP-navi見ています。
最近のガザの内戦状態の様子(悲しい事です)について、コメントが多数寄せられていますね。このブログを見ている人も、たくさんいることでしょう。パレスチナの内乱状態などの情勢がメディアで伝えられると、「またあそこじゃドンパチやってる」「いい加減終わりにすればいいのに」などと、うちの家族は言ったりしますが、ここに来る人は真剣なコメントですね。
ダルビーシュさん(ウに点々がわからないのでごめんなさい)の、「ここでイスラエルやアメリカの介入の口実を招くのはとにかく避けて欲しい。なんでもいいから停戦にもっていって欲しいです。」に、同感です。
ところでビーさん、こんな時になんですが、その後カタツムリはどうなったのでしょうか?(平和な質問)

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2007.06.18 (Mon) 18:02

クーデターはファタハ側です

コメント by :ぶんぶん

   人々が選挙で選んだハマスが政権にあったのですから,今回の件は,ファタハによるクーデターです。ファタハには(というかアッバスには)年間数億〜数十億円の支援金がアメリカから来ています。アッバスを通してアメリカから武器援助もされます。ハマスは,ファタハの挑発やイスラエルやアメリカの迫害に耐えてきたのですが,ファタハのバックにはアメリカの資金と武器があるので,命がけで戦わなければ,自分も周囲の者も危険です。でも,反撃したことでファタハとアメリカ・イスラエルに口実を与えてしまいました。
   パレスチナ難民の夫は「ハマスは政権につかずに,福祉団体のままでいるべきだった」と言います。「彼らは良い働きをしてきて人々もそれを認めていたし,ハマスが政権につけば,ハマスをテロリストと決めつけ着けているアメリカが経済制裁をすることは目に見えていたのだから」というのです。また,「皆,腐敗しきったファタハは嫌いだけれど,ファタハには欧米からの金があるし,ファタハの党員になるだけで,働かなくてもお金を支給されるから,仕事のないパレスチナ人は,ファタハの党員になる」とも言います。
   パレスチナ人にとっては,アッバスは恥ずべき裏切り者です。アッバスはいつでも国外に逃げ出せるし,お金も有り余るほどあり,私腹を肥やすばかりです。

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2007.06.18 (Mon) 21:35

パペの記事(Electronic Intifada)

コメント by :なおあん

ビーさんもすでに読んでいるとは思いますが、EIのパペの記事

Towards a Geography of Peace: Whither Gaza?
Ilan Pappé, The Electronic Intifada, 18 June 2007
http://electronicintifada.net/v2/article7036.shtml

暗にアッバス率いるファタハが米イスラエルに躍らされていることを指摘し(というかあらためて指摘するまでもないことがですが)、ハマスに対しては占領に抗うために暴力ではなく平和的手段をあらためて提示する、という記事で興味深く読みました。

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2007.06.18 (Mon) 21:47

「ガザ制圧」

コメント by :レイランダー

読売新聞の夕刊(だったかな、あまりちゃんと見てない)では、「ハマス、ガザ制圧」とかってタイトルになってました。「制圧」って・・・・じゃあ今の日本は自民党に「制圧」されてんのかよ、って話ですよね(確かにそうとも言えるか)。

今度の日曜にミーダーンの集まりがあるので、行ってこようと思ってます。

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2007.06.19 (Tue) 10:22