2007.01.29

「狂信集団」? イラク・ナジャフで250人殺害される [追加]

時事通信でこんな見出しを見て、頭を抱えた。「武装勢力250人殺害か=狂信集団?と激しい戦闘−米・イラク軍」。一瞬、狂信集団=米軍かと思ったほど。イラクのナジャフで起きた戦闘で、250人の武装メンバーが米・イラク政府軍に「掃討」されたことを伝えたものだ。

激しい戦闘が起きているのは確かなことで、この掃討を受けている集団については今まであまりわかっていなかったようだ。 産経のオンライン版 では

「ロイター通信がイラク警察筋などの話として伝えたところによると、武装勢力は「天国の戦士」と名乗り、シーア派の中心的教義ともいえるマフディー(救世主)の降臨が近いと唱えるアハマド・ハッサーニ・ヤマニという指導者が率いる終末論的なカルトの一群。ヤマニ師はナジャフに事務所を構えていたが、1月初めに当局により閉鎖を命じられたという。

 イラク治安筋などによると、この武装勢力は、シーア派最大の宗教行事アシュラが最高潮を迎える29日に、ナジャフの北にある聖地カルバラの宗教行事を攻撃し、シーア派宗教指導者たちの殺害を計画しており、米軍とイラク軍は事前に掃討作戦に踏み切った。」

と伝えている。

「狂信集団」とか「終末論的カルトの一群」とか名付けることで、あたかも「掃討」が正統的なものであるかのように響くのがオソロシイ。

ここで言われているのは、彼らが「暗殺を働こうとしていたから、事前に殺した」ということなのだが、本当のところはよくわからない。250人もが殺されなければならなかったのかということも、今のイラクの状況では一考されずに終わる。(米軍の増強で行われることは、結局、こういうことが主なのかと思う)。カオスは殺害によってさらにカオスを呼んでいる。

ちなみにBBCでは、この「掃討」されたグループを「天国の兵士」(Soldiers of Heaven)という名前だけで紹介し、「カルト」なり「狂信」というような解説は付けていなかった(BBC: Iraq clashes 'kill 250 militants'

この事件の詳報を待ちたい(が、果たしてそんなものは届くのかどうか)。今後もますますイラクでこのようなことが増えるのではないかと思われ、何が「狂信」やら「カルト」なのかということすら、わからない状態になっている。


追加07.2.1

「カルト集団がテロを働こうとしていたのを防ごうとして戦闘」というのが報道された内容だったが、「巡礼者を虐殺してしまった」という報道も出てきました。とんでもない違いです。

インディペンデント紙の報道を翻訳したものが「ファルージャ2004」ブログに上がっています。

「カルト指導者に対する米国の大勝利」は、虐殺だった

追加207.2.9

虐殺を裏付ける記事がさらに出ています。おなじく「ファルージャ2004」ブログから。

「ナジャフの戦闘」をめぐる当局の嘘が暴かれた

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