2005.09.13

残留シナゴーグ問題 「毒入りギフト」[追加]シャロン「わかっていたことだ」

(どうも具合が良くなくて、ヘンテコな文ばかり書き、訂正しまくっているけど、これにはもう一回触れておきたい)

ガザの撤去した入植地にシナゴーグ(礼拝堂)だけを壊さずに残した問題について、イスラエルの反戦活動家から来たメールを読んでみると、

「政府は突然心変わりをして、パレスチナ人たちに毒の入った贈り物をすることにした──入植者たちのシナゴーグの建物だ」(TOI Billbord,11 Sepより)

とあった。シナゴーグを取り壊すことを最高裁に認めさせたマズーズ司法長官はこの突然の変更に不快を示しているという。また、ユダヤ教の中からもこの決定に異論が出ている、と。宗教党派であるシャス党の前党首だった人物でさえ、

「シナゴーグを残していくという決定は、ムスリムとユダヤ教徒のあいだの全面戦争を触発しかねない」
と警告しているという。

「全面戦争」はともかくとして、すでにシナゴーグを壊すパレスチナ人*たちの姿は大々的に報じられ、それが確かに憎しみを生みだしている可能性はある。ユダヤ教のウルトラ右派たちが、パレスチナ人への攻撃をまた行う火種となるのは間違いない。

([追加]*実際に火が着けられたシナゴーグは4つほどで、要塞のような構造物はコンクリートまたは石作りで堅固なため、建物そのものに損傷はなかった。[ハアレツ紙])

こんなものをわかっていて、わざわざ残していく行為はまるで地雷のようだ、とさえ思った。争いを作り出したいのだろうか。


我が家での会話:「自分の家を盗られて、勝手に何かを作られたら、いやだよねぇ。」

「それが出ていったら、要らん建物は壊すわな」

「うん。宗教施設とか言われても、困るよね。家を侵していた困った建造物でしかないもんね」

だいたい占領地に占領者が勝手に何かを作るのはジュネーブ条約に違反している。それが何であろうとも。だから、そこが宗教施設だろうと壊すことは問題ないはずだ。数十年、数年と礼拝堂にしていたからといって、その場所を神聖化して語る、報じることのほうが問題だと思うんだけどな。


[追加]シャロン発言と右派の行動への警戒

国連総会などに出席するため、ニューヨークに滞在中のシャロン首相は、パレスチナ人がシナゴーグに火をつけたことを「予想していたこととまったく変わりがなかった」と発言した(ハアレツ紙による)。

パレスチナ人がシナゴーグを残すことをしない、できないというのはわかったうえで、パレスチナにはシナゴーグを尊重して保護するように言っていたことになる。

イスラエル国会(クネセト)では、この問題に関する特別討論が行われ、イスラエル・アラブ(パレスチナ人)のティビ議員が「パレスチナ人には残された建物を壊す権利がある」と主張すると、右派の議員が自分の服を切り裂いて抗議するという場面もあった。

イスラエル軍はシナゴーグ問題には介入しない方針。

一方、イスラエル国内では、報復のためにイスラエル内のモスクに極右が攻撃をしかける可能性が高まったとして、警察は警戒レベルを引き上げた。

"Sharon says expected Palestinians to torch Gaza synagogues" ハアレツ、13日付による)


パレスチナ人は「責任をパレスチナ人に押しつけるものだ」としてシナゴーグの問題を非難している。右派の恨みがイスラエル政府ではなく、パレスチナ人やイスラームに向けられるような仕掛けはまさに「毒入り置きみやげ」と言える。

(いやすぎるなぁ…。勝手に置いていかれたものを処分して、恨まれるなんて。)

勝手に置いていかれたものから、
使えるものを取ると「略奪」と言われ、
不必要なものを処分すると「冒涜」言われる
ことがパレスチナ人の置かれている立場を象徴している。

*17日記 続・残留シナゴーグ問題 「かつて、モスクがあった場所」

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