2005.04.18
一人ずつのパレスチナ人がもつお話 ──監獄での体験
このところ、村で起きたことを知らせるレポートが多く入ってきている。それが最近はなかなかいいものが連続して、「紹介したい、けど、紹介しきれない」というジレンマで気持ちがジリジリ。
でも、今日は訳文も届いたので、そんなうちの一つを通信にする!単なるニュースからはこぼれおちる姿を届けることは私の楽しみのひとつだ。
昨日、17日はパレスチナの「囚人の日」だった。イスラエルの刑務所に捕らえられているパレスチナ、アラブ人へ思いを寄せる日。
現在、イスラエルの発表によると、収監されているパレスチナ人は約8043人。そのうち、115人が女性で、11人が未成年の女子。裁判を受けないで収監される「行政拘禁」にあっている人が722人(女性は7人)ということだ。
尋問時の拷問、独房という懲罰の多用、家族との面会への制限、ひどい収監状況など刑務所内での問題は数えられないほど多い。
収監された経験を持つパレスチナ人男性は非常に多い(人口の半分?)が、それぞれが自分のストーリーを持っていて、今日はこんな話が届けられた。
ISM(国際連帯運動)のレポートでMaryさんが書いてきたなかにあったお話。ラッマラーに住むアハマドさんが語ったという彼の兄弟のことだ。
「僕の兄はイスラエル軍に捕らえられ、手足を縛られて、殴る、蹴るという暴行を受けたことがある。何もなすすべなく、地面に転がされて、3日間そのままで食事も水も与えられずに、水をぶっかけられたりした。それで兄は弱っていったんだ。
兄の房に別の囚人が入ってきたが、お互いに縛られていたので、誰なのかを見ることができない。そこで兄は言った。『私のお隣にいるのは誰なのかね?』それを聞いた監視の兵士は兄を警棒で叩いた、しゃべるな、と。
だけど、新しく入ってきた囚人は兄の声を知る人だった。その人は小声で囁いた。『君に知らせがあるんだよ!君の奥さんが赤ちゃんを出産した。昨日のことだ』
兄は喜びに満たされて、できる限りの仕方で床を這って身体を動かした。
『オマエは何をしている?』兵士は兄をまた叩き、訊いた。
兄は応えた。『踊っているんだよ、新しい命の誕生に!私の命を継いでくれるものに!』」
この話を語ったアハマドさんは「私たちのうち誰かひとりでも生きていれば、彼らは私たちに勝つことはできないんだ」とも述べている。


