2005.01.10

選挙の日に… [追加]2

(ぎりぎり昨日の日付で、今年最初のナブルス通信が発行されました。
「報道されなかったもう一つの話」
"Another Story that Didn't Make Headlines" (英語版)

ガザ最南端のラファで暮らす唯一(?)の外国人、寺畑由美さんが身近な少女が撃たれた事件を描いています。どんなふうに悲劇は襲ってくるのか。占領のなかで生きる人々の姿も伝わる文章です。)

パレスチナではまだ9日が終わっていないのだが、日本の報道では「投票は順調。アッバス氏勝利確実」などと報じられている。しかし、ガザのハンユニスでは難民キャンプ西部の投票所となった小学校にイスラエル軍が発砲をしたことがわかっている。これが順調というのだろうか?

ハンユニスでは、市のメインロードにイスラエル兵がいくつもの検問所をこしらえ、パレスチナ人が投票に行くことを阻んでいるという知らせも入ってきている。同様のことはガザのマワシ地区でも起こった。

さらにガザ北部のデイル・アルバラー、南部のラファでともにイスラエル兵に攻撃されて負傷した人が出ている。ラファで戦車の砲弾を足や骨盤に受けた17歳の少年は重傷とのことだ。また、数日前にハンユニスで頭部を撃たれ重体だったナジャー・ゾロブさんが息をひきとっている。

国際監視団はガザにはいないのだろうか?単に選挙の投票だけを見ているのだろうか?このような状態で、「自由で公正な選挙」と言うことはとうていできないと思う。(また、追加をするかもしれません)

[追加]1
ISM(国際連帯運動)から選挙の状況を知らせるメールが届いた。なんと東エルサレムのある投票所(となった郵便局)では、投票受付から5時間たった午後12時半に最初の投票者が到着したということだ。

それは多くの東エルサレム住民が、エルサレム外の村や町に投票に行くように──しかも壁や検問所を迂回して、とてつもない時間をかけて──イスラエル当局から命令を受けていて、郵便局での投票を禁じられたことによるらしい。

ISM(国際連帯運動)の計算では東エルサレムの住民の4%強しかエルサレム内での投票を許されなかったとなっていた。(まだ、事情がはっきりしていないので、これは今後の情報を追加する予定)。

エルサレムでは、選挙人登録から始まり、執拗な妨害が続いている。それにしても「占領下での《民主的な》選挙」って何だろう?

[追加]2
エルサレムでの選挙に関しては、毎日新聞の樋口直樹記者が詳しい記事を書いている。

パレスチナ議長選:十数万人の投票困難に 東エルサレム

「……パレスチナ中央選挙管理委員会によると、東エルサレムには約12万人の有権者がいるが、同地に自治政府の権限が及ぶことを拒否するイスラエルは、中央選管による議長選前の有権者登録作業を認めなかった。

 さらにイスラエルは東エルサレムでの投票所の設置も認めず、イスラエルが運営する6カ所の郵便局に限定して投票箱を設置。これらの郵便局では約6000人分の投票しか認められず、残る十数万人もの有権者は遠く離れた郊外での投票を余儀なくされた。エルサレム周辺はイスラエルが建設中の分離壁で囲まれつつあり、移動が制限されていることから、大部分の有権者は事実上投票できないのが実態だ。

 旧市街の特設郵便局には高さ40センチほどの赤い投票箱が置かれたものの、パレスチナ選管職員の姿さえない。イスラエルの郵便局員が選挙業務を代行するという異常な状況に、国際監視団のメンバーからため息が漏れた。」(上記記事より)

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